第9回「おふくろの味」

2010.11.02(TUE) UP

どーも、みなさん。

突然ですが、友だちが言うには「おふくろの味」のダントツ1位はカレーなんだそうです。
ホンマですか?
というのも、ボクはオカンのカレーをきちんと思い出せないからです。これはオカンがカレーを作ってくれなかったからではなく、毎回味が違ったからです。ある時はドロドロのこってりカレー、ある時はしゃばしゃばのあっさりカレー。オカンは「目分量やけん」と言っていました。
出ました「目分量」。
レシピでは伝えきれない目文量、きっとこれが「おふくろの味」のキーワードになるのでしょうが、ウチのオカンの場合、いわゆる「目分量」という言葉は適応されません。

「気分量」

その日のオカンのテンションによる味付け、それが「気分量」です。
気分量は様々なバリエーションを生みます。
たとえば、我が家は誕生日ケーキも手作りだったのですが、その場合ケーキの大きさが毎回違います。これはオカンがケチっているわけではないです。ときにスポンジがどのくらい膨らむか、これが焼いてみないとわからないのです。ほとんど膨らまないときのケーキは2段重ねのくせに高さ5センチくらいのときがあります。食べてみるとふんわりという表現からほど遠いどっしりとした重量感はベクドチーズケーキのようでした。
オカンの面目もありますから断っておきますが、味はイケてます。
ただボクが言っているのは、決まった味がないので何をもって「おふくろの味」というかなかなかジャッジが難しいということです。

そんなオカンでも毎回同じ味を生みだすものがあります。
ブロッコリー料理です。
ボクはブロッコリーが苦手なのですが、これはたぶんオカンに原因があります。
中学生当時のボクは食べ盛りの全盛期を迎えていまして、ノートパソコンほどの大きさの弁当箱の量を食べていました。今ならよくわかるのですが、そんな大きさの弁当箱の献立を毎日ちゃんと考えていたら毎日が正月のようになってしまいます。昼はパートにでかけるオカンにはそんな時間もありません。
ある日「ブロッコリーはものすごく体にいい」と言っていたのを聞き、オカンはお弁当箱に毎日ブロッコリーを入れるようになりました。「毎回同じ味」と言いましたが、それはそうです。ボイルしてマヨネーズをかけていれるだけなんですから。
そのブロッコリーの手軽さを覚えたオカンは、日に日に量も増やすようになり、ボクの大きな弁当箱の割合は、半分がお米、4分の1がブロッコリー、残り4分の1が晩御飯の余りという風になっていました。ボクは好き嫌いが全くないのでしばらく文句を言うこともありませんでしたが、弁当を開けると毎日森があります。そのうちだんだん嫌な気がしてきます。森は満員電車のごとくギッシギシに入っており、中からひとつ取り出すとブロッコリー独特のアフロ感はまったくなく、角刈り状態のブロッコリーが「床屋のオッサンが間違えてもうてな…」なんて言い訳を言っているかのように箸に抱かれているのです。
さすがのボクも全部を食べきれない日が出てきます。それでも残すのは嫌だし、オカンに申し訳ないので、夕方部活でクタクタになった体で帰るとき鮮度もうま味もなくなった角刈りのブロッコリーを泣きながら食べていたものです。
そんなエピソードもありボクはブロッコリーが未だに苦手なのですが、もしかしたら本題の「おふくろの味」は、この角刈りブロッコリーも含むのかもしれません…。

大好きな料理も苦手で困った料理もいわば「おふくろの味」なのでしょう。

そういえば、こうやって書いているうちに思い当たったのですが、オカンの餃子は、鶏のカシワを使って蒸すものが我が家流なのですが、これも「気分量」発動で毎回味はちがうものの他では味わえないものなので、ボクのおふくろの味といえば「餃子」になるでしょうか。しかも、この餃子、めちゃくちゃうまい。

しかし、「おふくろの味」の定義ですが、レシピでどうとか、作り方や手順がどうとか、毎回味が違うとか、そういうことではないのでしょう。
久しぶりにオカンの手料理が食べたいなあと思えば、それが出たとこ勝負のカレーだろうと、角刈りのブロッコリーだろうときっと「おふくろの味」なのでしょう。

料理は手で作ります。
愛情こもってます。

それでは、ごきげんよう。

コメント / トラックバック8件

  1. nao より:

    はじめまして!いつも読んでいます。
    更新嬉しいです。

    ノートパソコンの4分の1が森・・・
    爆笑しました(笑)

    その時、中学時代に友達が言っていた
    「ブロッコリー嫌い!あんなの小さい木じゃん!」
    というセリフを思い出して懐かしくなりました。
    角刈りもあるあるですね。

    前回に引き続き、素敵なお母さんだなと思いました。
    では失礼します。

  2. あおい より:

    徳田さんこんばんは。
    “おかん”には申し訳ないですが、
    私も大爆笑です。
    私の友人はさらにブロッコリー弁当で
    悲惨なエピソードをもっていますが、
    読んだ皆様が本当にブロッコリーを
    食べられなくなるのでここで書くのはやめておきます。

    ところで我が家のカレーはもちろんカレールゥなので、
    まずくなりようがないのですが、
    味付けはpresented byハウス食品
    なのでおふくろの味にしていいものかどうか。

    我が家のおふくろの味はコロッケかな。
    あー食べたくなってきた。

    それではまた。

  3. 匿名 より:

  4. あさぴ-ち より:

    おふくろの味で思い出したのは唐揚げです(^ω^)あとはハンバーグかな!★
    なんでいつも同じ味で作れるんやろ〜って思ってたんですけど..(^o^;

    徳田ママww
    いやいや、いろんなおふくろの味が楽しめて良いじゃないですか!!
    最近あたし手抜きやからなあ↓↓
    今日からちゃんとしまあす(^^)v

  5. ヒバナ より:

    まさにHANDですな。

  6. ニモ より:

    こんばんわ。
    気分量、ものすごくよくわかります。
    オカンになって主婦をしている今やあたしの作る料理も
    毎日の気分量で同じ料理だというのに味も中身も毎回変わります。
    うんざりするぐらいのブロッコリーを、泣きながらでも残さず食べた
    お母さん思いな徳田さんにほろりとしつつ、
    「うちの息子が大きくなったら『おふくろの味』には
    何がノミネートするんやろう?」
    なんてことをくふくふと含み笑いして読みました。
    さぁ明日は何を作ろうかな(*´∀`)

  7. カピバラ より:

    ブロッコリーのくだりで吹き出しました(笑)

  8. 匿名 より:

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